若い頃は10年先なんて
想像もできなかったし
10年後の重みを理解していなかった。
当たり前のように毎日が過ぎて
当たり前のように明日が来る。
10年経ったら
私もオバサンだなぁ
と思っていた若い頃にも
自分がオバサンになるという
実感を本当は持てていなかったと思う。
考えているようで
考えが甘かった頃。
年月が流れれば当然大人になると
理解していたけれど
『歳を重ねる』という本来の意味を
理解できていなかった。
漠然とした不安はあったけれど
楽しみは減っていくと思っていたのも
事実です。
それから私も風俗で働きだして
人生の厳しさと
孤独感への寂しさが増していった。
その時の私は若さだけが武器で
歳を重ねる素敵さに気づく訳もなく
ただただ、怖いもの知らずに
若さを謳歌していた。
そして、今。
歳を重ねると
本来の意味を芯から知り得て
学ぶ機会が増える。
若い頃、楽しくないと思っていた事も
この年齢だからこそ
楽しめることも知り
なによりも40年間生きることにより
大切な人脈を築き上げてきた。
あのとき漠然としていた
歳を重ねることに対しての寂しさ。
今の私の年齢から10年先を想像すると
あの頃に感じていた
10年後の漠然としていた寂しさが
とても少なくなっていることに気付いた。
目を瞑ると
10年後の私の周りには
支え合い、笑い合い
同じ苦労を共有できる心友の顔が
思い浮かんだからだ。
若い頃、風俗で働くことで
プラスになることは
お金以外にないと思っていた。
それなのに今は
今を選んでよかったとまで思う。
お金では得られない
沢山の財産が私には出来たから。
10年後にも
あのときは若かったよね
なんて、お約束の言葉を口にして
でもきっと、笑顔で今を
懐かしんでいることでしょう。
そして、人生の中で
あの頃が一番人生のピークであって
得たものも沢山で
数えられないほどの思い出も出来て
楽しかったときだねって。
財産を得る場所は皆違うけれど
私の人生の中で
風俗で働かなければ
得られなった財産は確実にある。
こんなにも私の人生を
心強く感じたことはなくて
絶対的な安心感を
ココで感じることはあり得ないと
決めつけていあの頃の考えを
自分自身で覆した。
あの頃からの10年後の今の私は
確実に、あの頃よりも強くなり
笑顔も増えて
人からの本当の温かさを知り
人への熱い想いと絆を知り
沢山の財産を得られています。
人生って何が起こるかわからない。
一つ言えることは
私は自分の直感を信じて
大切だと思う皆に感謝の気持ちを持って
生きてきて良かったということです。
潤巳