今回はもうひとつのバイブル2のお話。
十二国記という小説なのですが、
この世界では王様は天からその国の出身の者が選ばれ、永遠の命を与えられて政治を行うという、良い政治家の方がずっと良い政治をしてくれたら国は豊かになっていくのではないか、という、人間の一生のテーマについて取り上げてくれています。
そういう根本があるため、良い王でない、と天に判断された時には王は降ろされる、つまり命の終わりを迎えます。
世界には12国あるわけですが、500年続く王朝もあれば、3年ほどで倒れる王朝もあり
天が選んだはずなのだから、絶対にどこか良さがあるはずなのに上手くいかない、そんな人間の性善説に一石を投じるようなお話です。
これがねー!!!!!!
もう本当に面白くてねー!!!!!!
良い提案なはずなのに一筋縄ではいかないという、人間臭さ故のものを語っていてたまらなく好きなのです。
傾いていく国にいる人たちは何故国を捨てないのか。
天から選ばれているのになぜ急に心変わりしてしまうのか。
そんな国に住む人達は。
小野不由美という方が作者なのですが、それぞれの心情を描くのが上手すぎて、誰に対しても感情移入出来てしまう不思議な物語です。
国とは何か。
ぜひご一読ください。
ひすい